美術館を手玉にとった男 感想と考察

映画

美術館を手玉にとった男

キャラクター

マーク・ランディス

孤独で物静かで痩せこけた初老の男。
天才的な贋作技術を持つ芸術家。

マシュー・レイニンガー

ランディスに執着するあまり美術館を首にされた男。

あらすじ

20年にも及ぶ長い間美術館に贋作の絵画を寄贈し続けた風変わりな孤独な男の奇妙な人生を扱った話。

ネタバレ

考察

孤独を癒す贋作

ランディスは両親が亡くなり孤独です。
特に母親の死は彼の心に大きな影響を与えているようです。
年老いて内向的に見え社会との関りも罹りつけの医者以外はほとんどなさそう。
特に母亡き後の人生の孤独を感じていているようにも見えました。

彼にも普通の人と同じように他人から認められたいという衝動はあるはずです。
贋作を寄贈するのはその衝動を解消する歪んだ方法だったのかもしれません。

彼の行為は法的に罪に問うことができません。
偽物をランディスから受け取って嬉々として飾った美術館の節穴でバカだったというだけです。

彼に贋作をやめさせようと開いた個展でランディスはとてもうれしそうで、彼自身を求めてくれた人々との会話は楽しそうでした。

贋作によってしか他者との関りを持つことができない孤独なランディスを見ているとなんだか悲しくなりました。

オリジナルとは

「自分の名前を残せ」作中でたびたび登場人物がランディスに向かって口にする言葉です。
贋作は確かにオリジナルとは言えないかもしれません。
しかし同時に本物のオリジナルとは何かという問いも残りました。

音楽や絵など芸術における本当のオリジナルとは何か。
オリジナルと見分けのつかない絵を描く為にささげられたランディスの時間や情熱を考えると、贋作とは言え一つの作品だと言えるのではないかとすら思えてしまいました。

感想

ストーリーは何の起伏もなく淡々と進んでいくだけでエンタメとしての面白みはありません。
基本的にマーク・ランディスという一人の男性の少し変わった生き方、考え方をだらだらと流していくだけです。

ランディスは一般的な人と違っていて率直にいって社会に溶け込めるタイプではないと思います。
両親を失い、特に母親には強い執着を見せています。
友達はテレビだけです。
話し方はゆっくりぼそぼそとしたものですが、きちんと受け答えはできていて頭はよさそうです。

ランディスを追い続けるマシューはランディスをあまり好いていない様子を見せていますが、実は友達になれるんじゃないかと思えました。
マシューも家庭も仕事も放ってランディスに対する執着を見せています。
変人同士共感する部分も多いのではないでしょうか。

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