オキュラス/怨霊鏡 感想と考察 現実と幻覚、過去と現在が入り混じるミステリー

映画

オキュラス/怨霊鏡

キャラクター

ケイリー・ラッセル

姉。「ラッサーの鏡」を探していた。23歳。

ティム・ラッセル

弟。精神科に入院。21歳。

アラン・ラッセル

ラッセル家の主。
爪を噛みすぎる癖がある。

マリー・ラッセル

アランの妻。

ラッサーの鏡

オークションに出された英国貴族使用の古い鏡。
所有者に悲劇が起こる。破壊は不可能。

あらすじ

鏡にまつわる悲劇は呪いなのか。
ラッセル家の悲劇は鏡が原因なのか夫婦仲の破綻が原因なのか。

ネタバレ

考察

因果関係と相関関係

物語の冒頭でティムの発言に登場しました。

相関関係
ある出来事AとBがが関連していること。
例えばAが増加するとBが増加するという場合。
AがBに影響しているかもしれませんし、BがAに影響しているかもしれません。
またはAとBに影響するCがあるのかもしれません。

因果関係
Aの変化にBが影響している。Bが原因によってAが起こっているということです。

ティムはこの鏡の周りで起きている悲劇は鏡にあるわけではないと言いたいわけです。
意味深でしたがそんなに重要なテーマではありませんでした。

11年前

ラッセル家の悲劇を復習したいと思います。
11年前ラッセル家は新居に引っ越し。
マリーは帝王切開か何かの手術痕が腹部にありそれを悩んでおりノイローゼ気味。
アランは仕事が上手くいかず行き詰まっている様子。
ソフトウェアエンジニアとしてケイリーとティムの仕事部屋への入室を固く禁じます。
飼い犬メイソンは病気の症状により狂暴化噛みついたり嘔吐したり。
神経質なマリーと仕事に悩んでいるアランは頻繁口論をしており、夫婦関係は鏡により破綻させられたとも引っ越した時点から破綻していたともとることができます。

ある日、本を使ったドミノ倒しをアランの部屋で行われた形跡がありました。
これは誰がやったのかは分かりません。
お化けがやったようにもはたまた引っ越しを嫌ったティムかケイリーの行動とも考えられる状況です。

ケイリーは新居で知らない女を目撃しています。
そしてアランはケイリーの「女性を見た」という発言を信用し用心のために拳銃を調達。しかしそれを知った妻のマリーは子供達を危険に晒すと激怒。
これが原因となりまたも口論に。
口論の後アランに背を向けたマリーは「メス犬」という発言を耳にします。
しかしこの時アランの姿はカメラに捉えられていません。
これも鏡の仕業とも本当にアランの口から発せられたとも受け取ることができます。

ケイリーはこの状況に不安を覚えていました。
そして悲劇は起こります。

アランは大事な顧客との付き合いでゴルフへ。
子供達に部屋に入らないように釘をさすも不安な様子です。

マリーはアランの部屋の前で吠え続けるメイソンをアランの部屋へ解放します。
鏡の仕業なのか偶然なのかアランの部屋は内側からカギがかかってしまいメイソンを閉じ込めてしまいす。

その後アランは帰宅、あきれた様子で錯乱したマリーをなだめます。
しかしメイソンは部屋にはいませんでした。
メイソンが部屋に入った描写の後ケイリーとティムがアランの部屋の前に座り込んでいる場面に移り変わるなど時間がたった描写があります。

鏡がメイソンを吸い込んだのかもしれません。
メイソンを疎ましく思っていたマリーがその後、外の窓からメイソンを逃がしたのかもしれません。マリーのノイローゼ具合ならやりかねません。
その時ケイリーとティムに入室されると困るので内側からカギをかけたと想像力を膨らませることもできます。

事件の前夜にティムはアランが新居で知らない女性と一緒にいるところを目撃しています。
これは鏡から出現した霊なのかアランが浮気相手を連れてきていたのかは分かりません。

そのことを聞いたマリーは憤慨し、ついに鏡の前で発狂、狂乱のまま息子ティムを攻撃してしまいます。
直後に帰宅したアランがケイリーとティムを救いだすもケイリーの怒りは収まらずアランを攻撃、反撃を受け失神させられました。

その後アランは携帯で何者か(恐らくマリーの主治医)に連絡するも繋がりません。
このときアランの心は壊れたのかもしれません。
思いなおしたように何やら行動を開始します。
その後のアランはティムとケイリーの前で別人格のように振る舞います。
この別人格のアランは鏡の霊が乗り移ったともマリーの病気が一向に改善せず壊れた家庭を悲観して彼の心が壊れてしまったとも受け取れます。

別人格のアランはマリーを彼女の部屋に首輪され繋ぎます。
このマリーは錯乱しケイリーを認識できていません。
アランは子供達がマリーの事実が外部へ漏れらしてしまったことを知りました。

マリーは完全に壊れており電球を口にして自ら口内を傷つける奇行に。アランはそのマリーを家に放ちマリーはケイリーをを襲います。
その後アランはマリーを銃殺。
最後息子に銃口を向けさせたアランは悲しそうな表情をして自殺しました。

しかしここまでの回想は全てケイリーの記憶であり事実ではないとティムにより指摘されています。

ファジー痕跡理論

記憶というのは経験による詳細な想起「逐語痕跡」とその経験が意味することの想起「要旨痕跡」があり、これらが混同されることにより間違った記憶が呼び覚まされるとする理論。
つまりケイリーの事件の記憶は非常にあいまいであるということです。

ティムの記憶ではメイソンは病気。
メイソンは動けなくなったり噛みついたりという狂暴化、嘔吐の症状があり「パルボウイルス」によるものだと説明しています。
新居で鉢植えが枯れたのは鏡のせいではなくメイソンの攻撃性や排泄物によるものだと説明します。

このファジー痕跡理論が登場していることからも明らかなようにこの映画は過去と今、幻覚と現実が入交入り何が真実なのか見えません。
事件は鏡の呪いなのかパラノイアによる妄想なのか。

ラッサーの鏡歴史

1755年 持ち主ラッサー伯爵が暖炉で死亡。
1758年 鏡は競売にかけられた(落札者不明)。
1864年 鉄道王クランシー(あだ名クジラ)の所持が確認される。
クランシーの150kgあった体重が数か月で激減、ダイエットの成功が地元の新聞で確認できた。しかしそのさらに数か月後に死亡。
その後100年近く所在は不明に。
1904年 次の所有者メアリー・オコナー。二週間後浴槽で死亡、死因は脱水症状。
1943年 アリス・カーデン。子供は貯水池で死亡。彼女は自ら骨を粉々に砕き自殺を図るも救助され生存。
1955年 トビン・キャビン。餓死。
1965年 サンティアゴのロビーで鏡の存在が確認されている。
その銀行では窓口係が上司を金庫室に監禁しその後送電線を噛んで自殺。

1975年 マリソル・チャベス流産による出血死。自らの歯をペンチで抜く。
2002年 アラン・ラッセル。妻のマリーが精神を病み自宅で拷問の末、アランに殺害される。その後アランはティムにより射殺される。

補足
1957年 学校の講堂に設置されていた鏡のNYの教師オリバー・ジェフリースが破壊を試みるも直前に外に飛び出し車に飛び込み自殺。

実験

鉢植えや定時の水分補給、監視カメラは全て鏡の所有者の悲劇にまつわるもの。
つまりケイリーは呪いによってラッセル家の悲劇が起こったことを証明したかったのですね。

鏡の前に設置していた植物は枯死。
これを見たティムは病気が再発したとしてパニックに陥り深い幻覚が始まります。
植物の枯死が転換点でこれで一気にホラー感が強まります。

ケイリーも幻覚に悩まされ始め助けに来た婚約者をゴーストと見まがい殺害。
最後はティムが幻覚により作動させた装置によりケイリーが死亡。

お化けじゃないホラー

ゾクゾクするこわさがあります。
錯乱した人間のこわさっていうか。
徐々におかしくなっていくマリーとそれにつられて疲弊するアラン。
新居で行われるマリーの奇行。

下手にお化けが出てくるより恐怖を感じます。

感想

そして過去の記憶と現実の出来事を交互に見せることでどちらが現実であるか分からなくするトリックを使っています。
幻覚と過去の記憶の境界線も曖昧で頭を悩ませていると脅かされます。
悪くない映画ですが、もっと決定的な伏線とかほしいなあと思いました。

妄想なのかお化けなのかわからないという感じはシャイニングに通ずるものがありますね。
シャイニングは最後の写真も2つの意味を感じました。

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