テウメソスの生贄
キャラクター
狡噛慎也
久しぶりに登場した喧嘩の達人。
外務省に再就職。
宜野座伸元
外務省に再就職した執行官。
些々川哲也
ハイパートランスポート社の役員。
与根原巧
ハイパートランスポート社の役員。
土谷荒城
メンタルケアを受けていた脳科学教授。
あらすじ
記憶に新しいサブプライムローン事件をモデルとした話。
ネタバレ
考察
事件概要
住宅ローンを使った国家規模の詐欺。
ともう一つ土谷荒城死亡についての調査。
サイコパスを変化させず犯罪を犯す
犯罪の主体を別々に分解し無自覚に実行させる。
今回のドローン事故の場合は作業員がそれぞれ無自覚に事故の原因となっていました。
社長が犯罪を細かく分解し、それを従業員にこなさせれば従業員達は反則に加担しているという意識なく犯罪が完成させることができます。
バブル経済
今回はサブプライムローンの話でした。
些々川哲也と与根原巧の描いたストーリーはこうです。
低所得者である移民の流入による住宅需要の増加に目をつけた彼らは過去の事例を参考にしました。
移民に住居を提供しつつ労働力を欲しがる企業にそれを提供して手数料稼業で儲けたのでしょう。
しかし移民は所得が安定していないのでローンの支払い能力が乏しく支払いが滞ります。
当然銀行の不良債権は膨れ上がります。
結局は不良債権が手に負えなくなって経済は滞り社会は混乱。
経済が停滞し苦しい生活を余儀なくされている国民の怒りの矛先を移民に向けさせるために移民による事件を演出。
矛先をそらすことでで彼らの悪事が明るみになることを避けていました。
それが原因となって国民と移民の間での紛争が頻発、借金のツケは外国に支払わせ、最終的に全く関係のない人たちが責任を取るはめになりました。
バブルに全く加担していない国民がバブルで損した人間の尻拭いをするのは現実でも同じですね。
日本でも土地バブルがありました。
古くはチューリップバブルという今の価値観では理解できないバブルもありました。
将来確実に値上がりして儲けることができると妄信したことが原因です。
結果を知っているとそのバブルに手を出した人間は馬鹿なんだろうなとしか思いません。
しかし絶対安全で損しないとされ、盲信されていると思える市場は常に存在しています。
感想
マネーゲームをしていた三人がなにをしているのかなんとなく分かってきました。
経済を操りシビュラシステムによる秩序の破壊、そして新秩序の設立じゃないかなあと。
経済犯罪の前半と次回の話への導入ですね。
メンタリストとか事件の内容とか情報量は多いですが見ごたえはあります。
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