模倣者は踊る MEME
キャラクター
ナナオ・A
警察上層部の引き起こした笑い男事件の囮にされた男。
証拠隠滅のため殺害された。
MIME
言葉や宗教、資本主義など実体のない生命体。
あらすじ
警察上層部の陰謀。
同時にSTAND ALONE COMPLEXの本質が表れ始める。
ネタバレ
考察
事件概要
警視総監暗殺を企てたナナオ・Aのウィルスが警護の捜査員の電脳に侵入。
少佐とパズの行動により阻止されたが同時にウィルスの製作者であるナナオ・Aが殺害されていた。
ナナオ・Aを笑い男事件の犯人としての幕引きを予想していた9課は意表を突かれる。
加えてウィルス感染者以外の総監暗殺を試みる群衆が総監のいるホテルへ群がり始める。
笑い男のマークが意味するもの
この話の最後に笑い男のマークが印刷された服を着た男、笑い男のマークがついた鞄を持つ少年が映し出されていました。
模倣者たちはナナオ・Aのウィルスに感染していませんでしたが、笑い男という思想、MIMEに感染していたのです。
そのMIMEはテレビ、インターネット、口伝によりその感染を拡大していき個の行動を支配しました。
荒巻がこの笑い男事件には実体がないといったようにMIMEは物理的実体のない生命体とも言えます。
彼らは肉体を持ちません。
しかし寄生した人間を介することで間違いなく現実へ作用し、その寄生したMIMEにとって生きやすいように私達の社会を変えていくのです。
宗教や資本主義いったMIMEを思い浮かべてください。非常に強力な感染力と支配力を持ちこの世界を作り変えています。
一度感染すると恐らく治癒は不可能な致死性の人類に蔓延したウィルスと言えるのではにでしょうか?
私達は自らの意志で行動していると感じているだけで、既に寄生したMIMEは私達の思考を奪い支配を確立しているのかもしれません。
MIMEは人間から人間へ伝染し複製される過程でエラーを起こし少しづつ変化し多様化していきます。
それはまるで本物のウィルスのように。
感想
タイトルにあるように電脳に感染するのはコンピューターウィルスだけではありません。
それは思想、観念といったMIMEです。
共産主義がかつて人類に感染したウィルスだったように、人間の脳に感染したMIMEは様々なネットワークを通じて他の人間の脳に感染、増殖、そしてついに行動を支配し始めます。
今人類に感染しているウィルスは何でしょうか。
もしかすると資本主義という悪性のウィルスに蝕まれているのかもしれません。
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