映画クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝
キャラクター
スンノケシ
ブリブリ王国の王子。
ルル・ル・ルル
ヒロイン。ブリブリ王国の親衛隊で喧嘩が強い。
アナコンダ
秘密結社ホワイトスネーク団の首領。
ブリ王国の秘宝を使い世界征服を目論む。
ミスターハブ
ムキムキのアナコンダの右腕。
ニーナとサリー
しんちゃんシリーズに欠かせないおかま。
本作でも魅力的なおかまが登場する。
あらすじ
ホワイトスネーク団の陰謀に巻き込まれた野原家がブリブリ王国親衛隊のルルと力を合わせて世界を救う。
クレヨンしんちゃん映画第二作。
暗黒タマタマと豚のヒズメのような雰囲気で、特に風景の作画が魅力的な映画。
ネタバレ
考察
屁理屈しんちゃん
この頃のしんのすけってとっても子供っぽいイメージがあります。
屁理屈が好きで率直で。
子供って屁理屈好きですよね。
例えば大人が使う比喩表現や言い回しに対して屁理屈で返してきます。
しんのすけの年頃って論理性が身に付き始め、語彙がどんどん増えてくる時期で文字通りに言葉の意味を理解できます。
だからこそ言葉の矛盾に気がついて、それをを指摘して大人をからかうことができます。
あれはきっと知性の目覚めで、自らの正当性を論理的に理解できている証明なんだと思います。
子供を見下す大人から一本とってしてやったりという感じです。
それ自体は未熟な感情ですが、それができるという知性は褒めてあげたいですね。
まだ振り切れていない
暗黒タマタマのヘクソン風の悪役ミスターハブ、珠由良ブラザーズ風のニーナとサリーが活躍しますが、そこまで振り切れていないというか壮大さや悪役とおかまの魅力のスケールが小さい。
路線は暗黒タマタマと豚のヒズメでアクション満載ですがアクションに振っている分けでもなく、笑いの勢いはヤキニクロードやヘンダーランドのようなものはありません。
最近はおかまの活躍が少ないですよね。
この頃はおかまが定番で必ず出てきて話を盛り上げていたんですどね。
時代を感じます。
ルル・ル・ルルの魅力
しんちゃん映画のヒロインて魅力的ですよね。
少しおバカなところはありますが意志が強い。
ただただ強い人間には意外と魅力はなくて、その強さの中に見せる弱さに共感し親近感をもつんですよね。
ミスターハブの言葉の乱れ
「少しの誇りがあるのなら、死ね」
とか「死ね」、「殺す」とかの強い表現が目立ちました。
そしてルルが彼を倒すとき「子供が見てるでしょ」と。
いつごろからか言葉が乱れている気がします。
特に子供の。
バラエティー番組で芸人を見る機会も増えましたしね。
彼らはあくまで笑いの技術として強い言葉を使いますが子供はそこまで理解できず、面白いから真似してみようくらい使ってます。
「言霊」ってありますがあながちバカげた話でもなくて、言葉は発する時そのイメージを作るニューロンを発火させます。
その時同時にそのイメージに付随している他のニューロンの思考や情動反応も呼び覚まします。
それらの回路は連想されるたびにその結びつきが強化されていきます。
私達がある言葉から色んなものを連想できるのはこのニューロンの機能によるものです。
例えば殺すという単語はきっと怒りや暴力といった感情や思考と結びつき使うたびにそのニューロンが強化していくでしょう。
それらの強化された神経回路は小さな刺激にも過剰に反応するようになり、もっとも手っ取り早い解決法を選択させるはずです。
だから強い言葉を使えば使う程狂暴な性格になってしまいます。
性格が狂暴だから強い言葉を使うのではありません、実際は強い言葉を使うから狂暴になる、です。
英語圏が論理的で断定的な議論を好んだりプログラミングに強いのは言語の構造により論理的、断定的に脳が発達しやすいからだと思います。
逆に日本語は曖昧さを許し、むしろ絶対的な正義や悪のような二元論を嫌う脳を発達させます。
どちらが優れているとは言えませんしどちらも重要だとは思います。
言葉は思考であり運命です。
普段の言葉の延長線上にその子の運命があります。
感想
プライムで評価は高いですが、他のしんちゃん映画と比較してそんなに面白いか?とも思います。
見ているおっさんたちの思い出補正が多分にかけられています。
コメント