ハリウッド版 ゴースト・イン・ザ・シェル 感想と考察 原作は忘れて見れば面白い

SF

ースト・イン・ザ・シェル

キャラクター

キリアン少佐

テロにより肉体を失ったサイボーグ。
セクション9に所属しハンカに所有される。

バトー

任務中に目を負傷し機械の目を移植した。

Dr.オウレイ

キリアンを作り出した。

荒巻大輔

キリアンの上司。アウトレイジ…

クゼ

ハンカの実験によりサイボーグ化した元人間。

ハンカ

高度な技術を持つ巨大企業。

あらすじ

キリアン少佐は治安維持組織公安9課に所属し事件を解決していたが、ある事件の首謀者クゼと遭遇。
クゼを追う過程で巨大コングロマリットハンカの陰謀に気がつく。

ネタバレ

考察

プロジェクト2571

というのがストーリーの中心です。アニメ版の2501は模擬人格(人工知能)による諜報活動のプロジェクト名でしたが、今回の2571は人の脳を電脳に移植する実験の総称です。
キリアンが生まれる前に98人が移植を試みられましたが失敗、その中のできそこないがクゼです。

キリアンは脳を移植した際に新たに植え付けられた記憶「キリアン」により手術前の元々の人格「素子」の記憶が改竄され、対テロリスト用の人格に作り直されています。

自らの記憶や人格が偽物ではないのかと疑問を抱くのはアニメ版と同じです。
しかしそこからどう答えをだすのか。何故別の記憶を持つはずのキリアンと素子の「ゴースト(魂)」が同じなのか。
精神(意識)の本質はどこにあるのか?といった哲学的な問題提起は少なく、結局はハンカという巨大企業の陰謀というハリウッドにありがちなテーマに収束してしまいました。

原作リスペクト

最初のサイボーグが出来上がる工程、ビルから飛び降りる少佐。
キリアンが窓を破って突入するシーンはマジでかっこいい。
他にも多脚戦車との戦闘を再現したり、ごみ収集業者が少佐にぶん殴られるシーンは原作に近く描かれていました。

不気味な電脳空間の視覚化もしっかり作りこまれていたりとアクションは一見の価値ありです。
結局サイバーパンクアクションが作りたかったんだと思います。

『ゴースト・イン・ザ・シェル』"光学迷彩ファイト”本編映像

このシーンはかなり原作リスペクトです。

クゼ=人形遣い+笑い男+クゼ

ヒデオの人格を植え付けようとして失敗したのがクゼです。
彼は記憶を改竄されていましたが、自らが廃棄されたこととハンカに何かを奪われたということだけは覚えている復讐鬼です。
彼はテレビアニメ版の攻殻機動隊の笑い男、クゼ、そして映画版の人形遣いから抽出したエッセンスに凶悪さが付加されています。
笑い男やクゼ、人形遣いは高度な思想を持ってはいましたが、決して暴力的ではありませんでした。

ハリウッド映画でいつも違和感を覚えることは理想や復讐の為なら殺人OKなところ。
西洋的な思想なんだと思いますが絶対悪と絶対正義。二元論的です。

そもそも善悪というのは歴史の勝者が決めるものであって、本来善悪という境界線は存在しないはずです。
あるのは正義とまた別の正義という構図で、ある意味二つの思想の対立があるだけです。
ハリウッド映画の極端な善悪の二元論が普通に受け入れられているこの社会に疑問を感じずにはいられません。

そしてなによりクゼも人形遣いも笑い男も原作ではむしろ正義側の人間でした。

「狐を殺すのに兎をよこすな」

アウトレイジやん…北野武さん演じる荒巻はちょっとヤクザにしか見えない。
これはいろんなところで言われていることですが。

ハンカの陰謀に巻き込まれてその特殊部隊と銃撃戦をするシーンなんてVシネの仁侠映画。
倒れた相手を蹴ったり。

「狐を殺すのに兎をよこすな」より「ファッキンジャップくらい分かるよ、バカヤロー」
の方がしっくりきましたね。

感想

原作のファンだとその思い出に引っ張られてしまって憤りを感じてしまうかもしれません。
でも普通のSFアクションとして見れば普通に楽しめます。細部は置いといてハリウッドの王道でストーリーだし。

それにしてもブレードランナー的な雑然としたスラムのような未来は到来するのかなあ。
来るとしたらしたらやっぱり次の覇権は中国。


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