オール・ユー・ニード・イズ・キル 感想と考察 ヘタレが成長する物語

映画

オール・ユー・ニード・イズ・キル

キャラクター

ウィリアム・ケイジ

戦闘経験のない兵士で生きることに全てを注いでいたが、それが反感を買って戦場へ。
偶然時間をループする能力を手に入れた。

リタ・ヴラタスキ

“Full Metal Bitch”と異名を持つ強者の女兵士。

ギタイ

地球外知的生命体が地球をテラフォーミングする為に送り込んだナノマシンが棘皮動物(きょくひどうぶつ)と融合した姿。

オメガ

ギタイの脳でありギタイそのもの。失敗するたびに時間を巻き戻す能力がある。

あらすじ

ギタイの血を浴びて死ぬたびに時間を巻き戻す能力を手にしたケイジがその能力を駆使してギタイを退治する成長物語。

ネタバレ

考察

オール・ユー・ニード・イズ・キル

原題は「Edge of Tomorrow」となっています。
「明日との境界線」て感じですかね。ふんわりしている。
All You Need Is Killだと言葉が直球で強すぎたのか。
「とにかく殺せ」だと確かにただの殺し屋の任務っぽいですもんね。

ヘタレが主人公

ウィリアム・ケイジはヘタレです。
私はそうゆう主人公が好きです。
普通に見えて本当は凄いんだぜ?とか本当は凄い能力がありながら無気力とか、普通に接してるつもりがモテちゃうとか。許せません。
特にその裏付けがなければ。

現実はダサかろうが何の能力もなかろうが、ボロボロになって泥臭く戦うんです。戦わなきゃいけないんです。
私はプロスポーツに身を置いていました。だからこそ才能なんてものは存在しないことを知っています。
必要なのは親から与えられた才能でもなければ、なんとなく手に入れていた強さじゃありません。
必死に藻掻き続けて、それで何とか手に入れたほんの少しの意志の強さ。忍耐力。

ケイジは臆病で保身的です。
彼にはそれが悪いことも分かっているけどどうしても生き残りたい。かっこいい英雄像ではありません。
でもそれが当たり前だしそれでいいんです。
そんな彼がリタの未来を守るために何もかも捨てて覚悟を決める、そこに熱くなれるんです。

この映画では彼の成長が少し駆け足で描かれています。

ハリウッドの演技力

トム・クルーズがスター足る所以を実感しました。
最初はヘタレな男を演じているので表情も言葉遣いも弱弱しい。
でもそれはある場面の為に用意された伏線です。

ケイジがリタの命を守ると決意してから表情が一変します。
なよなよした表情から力強く活力あふれる表情へ一気に転換してしまいます。
言葉遣いも一変してしまってあの場面は本当にかっこよかったです。

毎日同じ日を繰り返すケイジと違いリタは毎回新鮮な演技をしなければなりません。
エミリー・ブラントはその微妙な演技を完璧にこなしていました。
映画を観ている観客が彼女の演技を見るたびに「あ、リタはあの事実を知らないんだ」と思い出させなければならず、しかもそれが不自然であってはならない。
その微妙で重要な役を完璧に演じていました。

やっぱりハリウッドはすげぇ。

タイムループで強くなっていくケイジがかっこいい

何度も同じ時間を経験しているケイジはタイムループ能力がある間は無敵でその能力を活かしてどんどん強くなっていきます。
ギタイの出現場所を何万回繰り返したのか全て把握し、いちいち目視しません。
登場人物の記憶の細部までなぜか知っています。
「なんでそんなこと知ってんだよ、どうやって聞いたん?」と言いたくなる個所もありますがそれはご愛嬌です。
いずれにせよ面白い。

映画を観ていると忘れてしまいますが最後のシーンでリタとケイジは初対面。
ケイジはリタをよく知っていますがリタは初めてケイジと会いました。
この辺の難しい細部も描いてくれると違った後味になったんじゃないかと思いました。

エミリー・ブラントは吃音症

今は違うと思いますが吃音症だったようです。
私も子供の頃吃音症で今は治っていますが、今でも時々症状が出てきます。
何気ない言葉が突っかかって出てこなくなったりするんですよね。
子供の頃は病院に通っていました。
家庭環境が原因になったりするようで、私は「お母さん」とう単語が出てきませんでした。
「おおおおおおおお」で止まって、先を言おうとするとパニックになってしまうんですよね。
その時の記憶を思い出そうとしても思い出せないんです。
他の記憶なら出てくるんですが、吃音だった記憶を思い出そうとしても思い出せません。
でも未だにその頃の名残があります。

ブラントさんは吃音がきっかけで女優という職業を選択したみたいです。
大事なのは捉え方なんだよな。

感想

設定ありきの映画で「ギタイ」や「オメガ」、そしてオメガのタイムループ能力の仕組みなどについては全く触れられていません。
基本的にケイジの成長とタイムループをかっこよく描くことが主です。
タイムループの能力を活用してどんどん強くなって賢くなっていくケイジにうっとりする映画です。

他のタイムパラドックス系

時間について詳しく知りたいなら

タイムトラベルについての記事に大きく割かれています。


Newton別冊『時間とは何か 新訂版』 (ニュートン別冊)


All You Need Is Kill 1 (ジャンプコミックス)


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