フードインク 感想と考察 資本主義の脆弱性

映画

フードインク

キャラクター

食肉産業

機械化され工場化された農業システム。

あらすじ

虫のついていない野菜、骨のない肉。
当たり前のあり得ない光景。
高度に訓練された私達はそれらを違和感なく受け入れている。

私達は本当に何を食べているのかを知らない。

ネタバレ

考察

自重を支えられない鶏、大腸菌を育てる牛

速く安く肉を供給する為に品種改良された鶏は急激な成長と大幅な体重増加により自らの体重を支えていることが出来ず常に座り込んでいます。
当然彼らは排泄をします。つまり彼らは常に糞尿の上で生活しているのです。
コストだけを意識する食肉産業は衛生面などいちいち気に掛けることはしません。
糞尿の中で育った鶏が市場に出回るのです。

アメリカでは保存ができるという理由から品種改良されたトウモロコシに助成金を出し大量生産させています。
そして余ったそれを牛に食べさせます。
しかし牛の体は草を食べるようにできているため牛の胃の中で大腸菌が発生してしまうようです。
そしてその大腸菌に汚染された牛肉が市場に出回り、それを食べた人間特に抵抗力の弱い子どもの命が奪われています。

生産者の弱みを握るフードインダストリー

上記の食肉を生産するのは普通の農家です。
当然その危険性を知っています。
じゃあなぜやるのか。
競争に勝たなければ家族を養っていくことができないからです。

そして一度巨大企業と契約すると高額な機械設備を購入させられそのローンで雁字搦め、言いなりとなるしかないのです。

農業に従事する労働者のほとんどは不法移民。
彼らのほとんどはメキシコ人の農家。
アメリカの行う効率的な農業に圧倒された結果、職を求めて入国してきたのです。
彼らは不法に入国したという弱みを握られ過酷で危険な仕事を低賃金で押し付けられています。

資本主義の脆弱性

これこそ資本主義なんだと思います。
5人の人に売っていればそれぞれの人生に責任を感じます。
しかし何億人という人口に売るとなると別の話です。

もし将来の健康を考えたら、増大する医療費まで考慮にいれたなら、オーガニックな食品を食べることが最も効率的なのかもしれません。
しかし資本主義世界ではそれを考える間を与えてはくれません。とにかく貨幣を集めることだけ考えることに意識を向けさせられます。
長期的な戦略を考える時間も余裕も奪われてしまいます。

人類は自ら開発した貨幣のコントロールを失い、そしてそれに踊らされているのです。

感想

これはアメリカでの話でした。
しかし経済は効率、安さを求めます。
日本にもいずれこの波は押し寄せてくるでしょう。

お金のない貧困層は仕方なしに汚染された食品に手を出し気力と体力を奪われれる。
増々格差は広がっていきます。

資本主義を続けていく以上9.11は再び起こる必然だと感じます。


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