ミクロパーク 感想と考察 ハリウッドっぽいSF

小説

エリック・ヒーバー

ニューロダインの創業者。

ヴァネッサ・ヒーバー

エリックの妻。

ケヴィン

エリックの息子。子供の頃からマイクロマシンに親しんでいる。

タキ

ケヴィンの友達。子供の頃からマイクロマシンに親しんでいる。

ミシェル

女性弁護士。正義感が強くケヴィンとタキに好かれている

マイクロ工作員

様々な大きさと種類のある小さなロボット。
DNCによって遠隔操作できる。

DNC 直接神経接続

マイクロ工作員を動かすためのテクノロジー。

マイクロボティクス

ニューロダインの競合。

あらすじ

父親の影響でマイクロテクノロジーに幼い頃から親しんできたケヴィンとタキはマイクロ工作員の実験中に偶然ある事実を知る。
ケヴィンの父のエリックの創業したニューロダインの専売技術DNCを狙った陰謀を阻止する為にマイクロテクノロジーが大活躍する。

ネタバレ

考察

子供の頃誰もが憧れた夢

多分誰もが憧れたことだと思います。虫くらいの大きさになって既に知っている世界を冒険する。
特に男の子なら必ず妄想してみることじゃないかと思います。
虫と戦ったり、普段の何気なく見ていた世界がまるで山脈のように見えたり、鳥の背中にのって宙を舞ったり・・・etc
この作品でも当然虫と戦いますし、何気ない風景が大山脈だったりするのでゾクゾクするんですよね。
普段何気なく見ている世界でも小さくなるだけで全く違う風景になるし、違う感じ方をする。
ホーガンが普通とは違うのはそこにリアリティーを求めることです。

小さなマイクロ工作員に働く重力や摩擦、マイクロ工作員が生み出せるエネルギーは私たちが理解している世界とは全く違います。
妄想にリアルを求める、根拠を求めるのがホーガンです。

ハリウッド的な展開

この作品は「ライフメイカー」シリーズや「巨人の星」シリーズのような壮大さは全くありません。
コンピューターの自我を描いた「未来の二つの顔」に近い現実的なストーリーですが、さらにスケールは小さくある街のある地域が舞台です。

話の展開やキャラクターは今まで何度も見たことのあるものです。
なんだろうハリウッド的と言っていいかもしれません。

前半は世界観の説明と登場人物の紹介に終始しており、退屈してくるかもしれません(と言っても細部にマイクロテクノロジーの話があるので私は飽きませんでした)。
後半から一気にギアを上げていきます。この構成の仕方は「未来の二つの顔」と同じでした。

ヴァネッサの陰謀をケヴィンとタキ、ミシェルとダグがマイクロ工作員の力を総動員して阻止する。
話の展開の既視感は否めませんが、その細部を楽しむ作品ですね。

やっぱりホーガンは権力が嫌い

ホーガンの作品の敵は基本的に大きな権力です。
これは彼が冷戦時代を生きていたからなんだと思います。
冷戦期に書かれた作品は常に敵はロシアです。
冷戦が終わってもこの構図は変わらず、アメリカ政府であったり今回のマイクロボティクスです。
そしてその権力と戦うのは純粋に知識を追い求め科学に仕える人々です。

どうしてもホーガンはこの構図が好きみたいですね。

感想

「ライフメイカー」シリーズや「巨人の星」シリーズといった壮大さはほとんどなく意外なほどです。
このシリーズの壮大さを味わいたいという人は拍子抜けしてしまう恐れがあります。
ホーガンの入門には上記のシリーズや「未来の二つの顔」がおすすめですが、ハードSFへの入門にはこっちの方が読みやすいですね。
個人的にはマイクロマシンをもっと掘り下げていくようなホーガンの想像力が爆発するような作品が好きですね。
これはハリウッドで映像化可能だと思います。

他のホーガン作品


ミクロ・パーク (創元SF文庫)

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