レヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃
キャラクター
貫庭玉サキ
悪夢に悩まされる女の子。
双葉幼稚園に転校してきた。
貫庭玉夢彦
サキの父親。サキを悪夢から救うためなら手段を択ばない。
ユメミーワールド
サキの作り出す夢の世界。
ユメルギー
夢を見るのに必要な力。
バク
悪夢を食う架空の生物。
あらすじ
悪夢に悩まされるサキは他人の夢からユメルギーを強奪して悪夢を回避していた。
住まいを転々として夢を奪う生活を続けるサキには友達がいない。だからこそサキの夢は友達を作ること。
サキの夢を叶えるため春日部防衛隊と野原家はサキの悪夢退治に挑む。
ネタバレ
考察
子供にとっての秘密基地
なんであんなに魅力的なんですかね。秘密基地。
春日部防衛隊もサキの家の庭の一角にある秘密基地に魅了されていました。
子供の頃に私も作ってましたよ。
大人だけが引っかかる罠とか設置したりして。
虫に咬まれるし危ないしで今では絶対に入りたくない森や林で嬉々として遊んでいたもんな。
大人になると何かに依存していたくなりますが子供の頃はどうしても自立したかった。
ネネちゃんと風間君の活躍
普段この二人が率先して活躍することって映画ではない気がしますが、今回はネネちゃんと風間君が活躍します。
ネネちゃんがサキちゃんを春日部防衛隊に誘いますし、夢の異変に気がついたのは冷静な風間君でした。
まさお君は相変わらず体を張って笑わせてくれて本当に彼は欠かせない存在です。
彼の出来がしんちゃん映画の笑いのクオリティーを左右すると言っても過言ではありません。
友情
この映画の主題はサキと春日部防衛隊との友情です。
サキは住まいを転々としていて友達を作ったことがありません。
サキの父親である夢彦はサキが友達を作ることを良しとしません。
サキに友達を悪夢に引きずり込んでしまうという罪悪感や離れ離れになる悲しさを取り除くためです。
やり方はどうであれ娘を守るためです。
そしてサキもその父親の気持ちに応えたいが故に他人との間に壁を作り拒絶します。
そのサキの心を少しづつほぐしていく春日部防衛隊の健気さがいい。
ケツメイシの主題歌だけを聞くとそうでもないんですが、この映画の最後に流れてきた時にはぐっときました。
「何十年先も友達と思ってる、夢の続き何度も聞かせてよ」
映画を観た後とこの曲の感じ方が全く違うんで人間の感情って不思議だなあと思いました。
メロディーや歌詞よりもそれに付随している記憶の方が重要なんだろうな。
夢はサキの潜在意識
インセプションを見た後だからか理解しやすかったですね。
サキの潜在意識は悪夢となりサキの心を蝕んでいました。
サキの夢の分身の放つセリフ。
あんた(私)はね、ずっと苦しまなきゃいけないの。
あんた(私)のせいだから。
ママはあんた(私)をずっと恨んでるから。
あんた(私)の悪夢は絶対消えないから。
悪夢、つまり辛い過去。
サキは春日部防衛隊の力を借りて悪夢を克服しました。
でも悪夢を完全に消し去れたわけではありません。
それはサキの心に残り続けています。
辛い過去は消し去ることも目を背けることもできない。
それと向き合った時初めてそれを克服できる。私はそう受け取りました。
不思議なことに辛い過去というのは受け入れることが出来れば、時に自分を助けてくれるんですよね。
この出来事の後、サキは海外に移住したようです。
きっと春日部防衛隊との別れは辛かったでしょう。
みんなといた楽しい毎日が思い出すと夢のようです。
過去はそれを糧とすることに意味があります。
サキは辛いはずの別れを楽しい夢だと表現しています。
この春日部での出来事をきっかけにサキは前向きに物事を捉えることが出来るように成長しているんですね。
出来事に良くも悪くも意味を与えるのは自分自身なんだよな。
感想
一言言わせてもらうと。
ちょっと感動の押し売りというか、泣けるだろ?ほら泣けよ?
という意志を感じてしまう映画ではありますね。
これはあくまでも私の意見ですが。
全体を通して綺麗に友情を扱っています。綺麗な話です。でももう少し笑いが欲しかったなあ、という印象を持ちました。
でもやっぱり夢という題材は面白い。
これの最後のシーンの夢も印象的だった。
本当に夢って何なんだろう。
今って本当に現実何だろうか。
もしかすると不思議の世界の入り口なのかもしれない。
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