クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ 感想と考察 胸にずしんとのしかかる切なさ

アニメ

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ

キャラクター

ジャスティスシティー

カスカベ座から繋がる西部劇の世界。

つばき

中学生くらいの裸足の美少女。貧しく質素な生活を送る。

マイク水野

水野晴郎がモデルの映画オタクで仕事はレンタルビデオ屋の店長。
ジャスティスシティーに迷い込んでしまった。

オケガワ

定期的に引きずられる男。
時の止まったジャスティスシティーで時計の役割を果たす。

ジャスティス・ラブ

ジャスティスシティーの悪役。

あらすじ

鬼ごっこの最中に忍び込んだ映画館「カスカベ座」。
そこは西部劇の世界に人々を引きずり込む場所。

西部劇の世界に迷い込んでしまった野原一家と春日部防衛隊は現実の春日部にもどれるのか。

ネタバレ

考察

前半のミステリー

カスカベ座と繋がるジャスティスシティーでは太陽が動かず、毎日同じ生活を繰り返します。
そして徐々に元居た春日部を忘れてしまうのです。春日部に戻りたいという強い意志以外に記憶を留めておく方法がありません。
マイクが言っていました。
「記憶がなくなることより、そのことに恐怖を感じなくなっていることの方が怖い」
この一言で分かるようにこの世界に迷い込んだ人々はジャスティスシティーに順応しむしろこの世界が快適だと感じ始めてしまいます。

先にこの世界に迷い込んだ春日部防衛隊は既に元の世界の記憶のほとんどを失い、ジャスティスシティーでの役に染まりきっていました。
野原家は春日部への帰路を探すためジャスティスシティーを歩き回りますが、あるのは小さな町と周辺に無限に続く荒野だけ。
謎に挑んでいた野原家も少しづつ記憶を失いジャスティスシティーに順応していくのです。

時が止まっていた理由

ジャスティスシティーの太陽は沈みません。それはジャスティスラブがこのエンディングを奪ってしまったからです。
物語は進まず時間が止まってしまったのです。
ぼーちゃんとしんのすけはふと太陽を眺めながらこの事実に気がつきます。
つまりこの映画は結末を求めている。
その結末を作り出せる人間を求めていたのです。

ジャスティスシティーでは少しづつ記憶を失い、そして記憶を失っていくことすら忘れてしまいます。
子供の映画と思えません。
感じる絶望は大人の想像力の方が大きいかもしれません。
少なくとも私はぞっとしました。

後半の列車の攻防

ラブが封印した映画に欠かせない結末を開放するため列車に乗って荒野を疾走するのが後半です。
ラブ率いる悪の軍団と野原家と春日部防衛隊率いる正義の軍団が列車の主導権を巡って争います。
この後半はアクション満載で熱い。
前半の絶望感は忘れてしまいました。

つばきの正体

この映画の始めからしんのすけを助けてくれたつばき。
彼女はジャスティスシティーにいる時に元の世界の記憶は忘れてしまった、元の世界に戻れるのなら戻りたいといっていました。
でも彼女は元々ジャスティスシティーの住人でそこが彼女の住む世界でした。

つばきはジャスティスシティーで出会った時から裸足でした。
ボロボロの家に住み恐らく両親はいません。
ラブにもこき使われていました。
映画の中でどんな役だったんだろう。
もしかしたら悲劇的な役割だったのかもしれません。

ラブが封印した結末を解き放つとジャスティスシティーに取り込まれた人々はカスカベ座に戻ってこれました。
その中につばきの姿はなく、彼女がこの世界から抜け出したいという願望が叶うことはありませんでした。
彼女がどんな役柄だったのかは最後まで明かされません。

あっさりと終わるのに胸が締め付けられる

ラストは感動を押し売りしてくることもなくかなりあっさりしています。
むしろ「ええ?終わっちゃうの?」と言いたくなるほど。

映画館から出る時、しんのすけはつばきのことを忘れてしまったかのように振舞います。
もしかすると春日部に戻るとジャスティスシティーにいた時に春日部の記憶が失われていくようにジャスティスシティーの記憶は無くなってしまうのかもしれません。

感想

前半のゾクゾクする設定と後半のアクション、そして最後のあっさりしているのにずしんと心にくる切なさ。
子供より大人の心に刺さる映画だと思います。
最後のシーンは本当にあっさりしてるのに物語通した積み重ねがあり滅茶苦茶な切なさです。
なんて映画だ…

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