映画 シャイニング 考察と感想 問題ありすぎ家族

映画

シャイニング

あらすじ

この話は小説家志望の主人公のジャックが冬季休業するホテルの管理人を請け負ったことにより始まります。
妻と子供を連れてそのホテルを冬の間管理しながら、静かな場所で小説が書けるのです。
なかなか美味しいバイトです。
実はこのホテルは過去に異常をきたした管理人が殺人を起こすという凄惨な事件の現場でもあります。

キャラクター

ジャック・トランス

小説家志望の主人公。夫であり父親。酒癖が悪い。

ウェンディ・トランス

妻であり母親。ヒステリック

ダニー・トランス

息子。シャイニングと呼ばれる霊能力がある。

ネタバレ

感想

ジャック・ニコルソンの顔芸、ドアぶち破る時どんな情緒してたの。

これは感想を聞くとみんな違う気がします。
特に最後の写真の解釈によっては、全く違う作品になりそう。

考察

ホテルへ向かう道中の車の中。
異様な雰囲気です。少なくとも私はそう感じました。
切羽詰まっている様子で情緒がおかしい父親であり夫のジャック、頼りなく神経質そうな母親であり妻のウェンディー。

息子はシャイニングと呼ばれる霊能力があり、霊と交信できる…ようです。

劇中でジャックは酒を飲み息子を傷つけてしまいます。
そしてそれに対して妻のウェンディーは非常にヒステリックに振舞います。
まあ要するに問題を抱えている家族なんです。

鏡の意味

この物語には度々鏡が登場します。重要な比喩であると思われます。

ジャックがデルバート・グレイディという男とトイレで話す場面。
過去にこのホテルで事件を起こした男と同じ苗字の男。
グレイディは会話の中で

「あなたはずっとここの管理人だった」
と意味深な言葉を残します。

トイレなので当然鏡に囲まれています。
しかし彼らが鏡に映っている描写はありません。巧妙に隠されています。
劇中でジャックはグレイディが鏡に映っているか確認するんですが、私たち観客には見えないようになっています。

他にも、
ジャックがバーで男と話す場面、妻のウェンディーにはバーの男は見えておらず、鏡があるばかり。
鏡が重要な役割を果たしています。

幽霊屋敷の謎

この作品では度々幽霊が目撃されます。
じゃあこのホテルに幽霊が存在するのか?というと疑問が残ります。
何故か。
家族全員が同じ幽霊を目撃するのなら、それは幽霊でしょう。
しかし彼らは個々にそれを目撃するものの同時に目撃するということはありません。
それにたくさんの幽霊が登場するんですが、全く同じ幽霊を目撃するということもありません。

先ほどの鏡の話でもそうでしたが、ジャックに見えている男は妻には見えていないのです。

じゃあこのホテルに住み着いている幽霊はなんなのか?
鏡の演出同様にそれは対象の心の投影なんだと思います。

「あなたはずっとここの管理人だった」

先ほどトイレ話す場面の話で登場したでデルバート・グレイディがトイレでジャックに言う台詞です。
これはどう言う意味でしょうか。

これはジャックが取り憑かれたとか、生まれ変わりであるとか様々な解釈があります。
しかし私のは全く違います。
鏡に映っている描写がないのは、おそらくグレイディは存在していないと言うことでしょう。
幽霊ですらありません。
何かと言うと、彼はジャックの心を映し出したジャックそのものです。

「あなたはずっとここの管理人だった」

ラストシーン写真の意味

最後の最後、ジャックと全く同じ容姿の男が写っている古い写真。
ジャックはこのホテルの悪霊によって写真にとりこまれたのでしょうか?
私の意見は違います。

きっとジャックはこのホテルに到着した時、描写されていませんが最後に映し出された写真を見たのでしょう。
そこには全く自分と同じ容姿の幸せそうな男。
仲間に囲まれ楽しそうなその姿。彼の理想が映し出されている写真。
彼は彼自身の現状と比較してしまったのです。

全く芽の出ない作家業。
ヒステリックな妻。
作中でシャイニングと説明されている息子ダニーの霊能力、それは問題を抱える両親に育てられたダニーの心が作り出したものだと思うんでうす。
「トニー」というダニーとしか交信できない幽霊。
この「トニー」はダニーの寂しさが作り出した、彼だけの友人。
しかし生活に追われ余裕を失ったジャックの目には頭のおかしな息子、くらいにしか映っていなかったのでしょう。

冒頭のトイレの場面でのクレイディーの台詞はジャックの心の崩壊を表していたんだと思うんです。
それと同時にウェンディーの心もこの苦しい生活に限界を迎えようとしていた。

酒を飲み過ぎて息子を傷つけてしまったジャックに対して、ウェンディーの不満は遂に爆発します。
脆くなっていたジャックの心を徹底的に追い詰めてしまいました。

ジャックにはもう限界だった、
「家族なんか作ったから、こうなったんだ」
そう責任を転嫁しなければ、自分の心を守れないほどに。

家族を皆殺しにしたグレイディーの言った
「あなたはずっとここの管理人だった」
グレイディーは家族を虐殺した殺人鬼です。
この台詞は家族を疎ましく思う、ジャックですら気がついていなかった深層心理だったのです。

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